こんにちは。管理栄養士の今井です。お食事は体も心も元気に過ごしていくために毎日欠かせないものです。特に治療に励まれている方には充分な栄養をとることは大切です。そのため栄養管理課では、「目で見て楽しい!」「食べておいしい!」「治療につながるご馳走料理!」を目指したお食事を日々模索しています。
先日のランチは「スープカレー」を作りました。
お皿に色よいピーマン、ほくほくとした揚げじゃがいも、とても甘い人参、柔らかい鶏肉を盛り付けてスープをかけました。御飯はターメリックライスで色付けました。その黄色はミモザを思わせる色合いでした。ミモザはヨーロッパでは春を告げる花として親しまれ、札幌の公園でも見ることができますよ。
味見をしてみると、、、少し薄目ですが、コクがありおいしい!!スパイスの風味は塩味が薄くてもおいしくしてくれます。
ランチの時間には病棟中にスパイスの香りが広まり、まるでスープカレー店にいるよう。
患者様からは「まさか病院でスープカレーが食べられるなんて驚いた」「少し辛いけどスパイスが効いておいしい」「お店に負けないくらいの味だった」と高評価をいただきました。年配の患者様は食べ方を迷われていた方がいらっしゃいましたが、スタッフが伝えるとスムーズに食べることができていました。
気軽な外食が難しい状況下で、食品店で売っているスープカレーの素もなかなかおいしいと栄養管理課では盛り上がりました。もし興味がありましたらお試しください。
また楽しいランチを用意していきます。
こんにちは!言語聴覚士の木村遥です。スピーチセラピスト(ST)と呼ばれる言語聴覚士は「言葉の障害」に対する治療をする人というイメージが強いかもしれません。実は「食べること・飲み込むこと」に対してのプロフェッショナルでもあります。
札樽病院の言語聴覚療法課では、熱意のある10名が在籍しており入職1年目から19年目まで、幅広い経験年数のスタッフで構成されています。
さて、当院の言語療法のポリシーは、「伝える、支える、心をつなぐ」です。失語症など言葉の疾患を抱える方には、伝える力・理解する訓練プログラムを行い、伝え合える安心をもう一度獲得できるよう支援しています。食べること・飲み込ことに関しては、入院時に鼻から管を通して栄養を摂取していた方でも、安全に食べられる条件を模索し、食べる楽しみをもう一度獲得できるようリハビリを行っています。
さて、コロナ渦で大勢の中でわいわいと話す機会が減り、コミュニケーションの機会がめっきり減ってしまいましたね。マスクにより口元も隠れるため、お口まわりの筋力も衰えてはいませんか?加齢によって身体の筋力が低下するように、飲み込む力も低下するんですよ!最近、むせやすくなってはいませんか?のども筋肉で支えられているため、のど・口まわりの筋トレを行ってみるのはいかがでしょうか?
のど・口まわりの筋トレ
- おしゃべりを楽しむ
- カラオケなど歌を歌う
- 強い咳払いをする
- 腹筋を鍛える
- お口まわりのエクササイズ
などを日常で取り入れるだけでものどの筋肉は鍛えられます。お口の運動は、食べ物をしっかりとかみ砕き飲み込む支えになり、お顔のアンチエイジングにもなりますので、ぜひ取り入れてみてください。札樽病院の言語聴覚士が、お口まわりのトレーニング動画を実践しています。ぜひ、参考にされてください!
飲み込みの力の簡易チェック
30秒間に何回唾液を飲み込めるかやってみましょう!
3回以下の場合は要注意!飲み込む力の低下が疑われます。3回以下で飲み込みにくいなと感じた場合は当院までご相談ください。
誤嚥(ごえん:むせること)を疑うチェックリスト
- むせて食べられない
- 食べると声がガラガラになる
- 痰の量が増えた
- のどに食べ物が残っている感じがする
- なかなか飲み込めない