2024年11月6日~11月9日に札幌コンベンションセンターで開催された「第8回 アジア太平洋作業療法学会」で当院の作業療法士がポスター発表をいたしました。
テーマは、「For children with developmental coordination disorder, improvements in symptoms were associated with the provision of appropriate sensory stimulation and skill training」です。
発達性強調運動障害により粗大運動や巧緻動作などの面で不器用さがある2名の症例に対し、特に体性感覚に着目して評価し、感覚統合療法を作業療法のプログラムに組み込みました。結果は、どちらも不器用さが改善し、感覚面からアプローチすることが有効であるということが分かりました。
今後も、小児発達リハビリテーションに貢献していけるよう励んでまいります。
こんにちは!公認心理士(臨床心理士)の半澤です。「心理士」と聞くと、皆様どのような想像をされますか?多くの方は「心のケア」などを想像するかもしれません。
心理士の4大業務として「面接(心のケアはこれに該当)」・「査定」・「地域援助」・「研究」が挙げられていますが、当院や児童デイサービス・コパンの杜では、「査定」で患者様・利用者様と関わらせて頂いています。
「心理査定」「心理検査」とは?
「心理査定」とは、心理検査や観察を通し、患者様や利用者様の特徴を多角的に捉えることです。
心理査定の中でも実施頻度が多いものが「心理検査」です。乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に実施する、知能、発達、学習、性格、認知検査の総称です。心理検査はご本人と1対1で実施するものから、保護者やご家族との面接式のものまで様々あります。
当院の心理検査について詳しくはこちら
長所活用型支援
「長所活用型支援」とは、文字通り、「長所」を「活用」した支援です。
お子様の支援には、「短所を改善させる支援」よりも、お子様本人の意欲や自信につながる支援が最優先とされており、お子様の「できる」「得意」を活かす「長所活用型支援」が重要と考えています。「できる」「得意」を活かして課題を解決することで自信がつくと、苦手なことにも取り組む意欲が湧きます。そして、苦手なことに取り組んでいる際には「結果」のみに着目せず、取り組んでいる姿勢をたくさん褒めてあげることが大切です。
心理検査では、お子様たちの「得意」「苦手」が明確に表れるものもあります。「得意」「苦手」を出すのみならず、「得意を活かした苦手な点の支援方法」や、「ご本人に合う学習方法」などを探ります。支援の際にはお子様相手であっても関係は「対等」でいることを意識し、課題の改善や「できる」を伸ばすために「二人三脚」で取り組んでいく姿勢が大切です。
心理検査から得られた情報は、医師、リハビリ、コパンの杜のスタッフの皆様と共有し、支援に繋げています。困り感や不安なことがありましたら、ぜひ、ご相談ください!
参考文献:子どもの心理検査・知能検査 保護者と先生のための100%活用ブック(合同出版)
今回は、放射線課からのご案内です。皆さんは乳がん検診を受けたことはありますか?毎年、10月1日から31日の1カ月間を「乳がん月間」とし、日本では、早期発見・早期治療を啓発するピンクリボン運動が行われます。
乳がんは女性の部位別がん罹患数1位のがんで30代から急増し、40代後半からはさらに増加すると言われています。一方で、早期発見、早期治療での治癒率が高いので、がん検診が非常に大切な病気です。しかし、日本は先進国の中でも、乳がん検診率が低く、アメリカの80%以上に対し、約半分の40%位にとどまっています。
札樽病院では、マンモグラフィー検査はNPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構の認定を取得した女性技師が、ほとんどの検査を担当していますので、安心して検査を受けていただけます。
札樽病院の乳がん検診(触診とマンモグラフィー)
- 予約制です。こちらまでご連絡ください。 担当:(0134)62-4676(直通)
- 検診日:月曜~金曜(祝日除く)9:00~11:30/13:30~16:30
土曜日 9:00~11:30 ※女性技師が不在の場合もございます
- 小樽市にお住まいで検診費用が無料となるクーポン券が届いた方は、クーポン券をご利用できます。当日、ご持参ください。
『臨床検査技師』という職業にあまり耳なじみがないかもしれません。しかし、マンガやドラマにも度々登場し、ドラマ「科捜研の女」で沢口靖子さんが演じている主人公も臨床検査技師の資格を有しています。昨今の新型コロナウイルスの流行にともない、PCR検査に携わる職業として知られる機会も増えました。臨床検査技師になるには、国家資格の免許を取る必要があります。
臨床検査技師とは、医師の指示のもと、病気の診断や治療、健康維持のために必要な検査を行い、その結果を提供する医療技術職です。
検査の種類は、大きく「生理機能検査」と「検体検査」に分けられます。当院では診療技術部スタッフとして、心電図やABI(血圧脈波検査)、聴力検査などの「生理機能検査」と、血液や尿、便などの検査をする「検体検査」を実施しています。
当院で実施している主な検査
当院では、入院・外来・健康診断での各種検査、またPCR検査などにおいて携わっています。臨床検査技師は、顕微鏡や遠心分離器等、色々な機器を扱いますが、生理学的検査では直接患者様と接しますので、お待たせしないように、また、できるだけ楽に検査を受けていただけるような声掛けを心がけています。医療が進むにつれ、検査の量や種類、思料する機器は変化していきますので、知識、技術の修得に励んでいます。
7月27日(土)、おたる潮まつりのねりこみに銭函町会の皆様との合同チームで、約30名の当院の職員が参加いたしました!
初参加のメンバーもいましたが、Youtubeを見ながら練習した成果を発揮し、元気にはじける姿が見られました。
当日は、程よい天候で職員の子どもたちも交えて最後まで楽しく踊りきることができました。地域の交流の場ともなり楽しいひと時となりました。
皆さんは薬剤師の仕事に関してどのようなイメージをお持ちでしょうか。処方箋に基づいてお薬を準備し、患者様にお渡しするといったところでしょうか。お渡しするお薬に関して札樽病院では品目も様々ですが、皆様に滞りなくお薬をお渡しするために薬剤部ではお薬を取り揃えておく必要があります。今回は、病院薬剤師の仕事の一つであるお薬の「在庫管理」についてご紹介します!
在庫管理
当院では1日に2回、医薬品の発注業務を行っています。皆さんのお手元に滞りなくお薬をお渡ししたいところですが、未だ新型コロナウイルス感染症流行の影響により一般的な風邪薬が品薄です。一時的に莫大に使用された咳止め・去痰剤・解熱鎮痛剤・抗生物質・漢方薬など注文しても入荷しにくい状態が続いています。こういったことで明日使うお薬が足りない!となれば、薬剤師から医師に処方変更の提案をさせていただくこともあります。
なぜ品薄なの?
今まではお薬の安定供給が当たり前の時代でしたが、感染症流行の影響と、さらに後発品医薬品メーカーによる不祥事で2021年度以降業務停止などの行政処分が相次いだことを受け、様々な医薬品が入荷しにくい状態が続いていて、品目によっては一旦その状態に陥ると半年~1年は品薄状態が続きます。
お薬の適正在庫や安定供給に関しては、日々の情報収集が欠かせません。製薬会社・医薬品卸業者から情報をいただくことが多いです。
病院の薬局として
職員からの院内のお薬に関する問い合わせにも随時お答えしています。また、在庫医薬品に関しては使用期限チェック・保管方法の確認も行い、医薬品を安心安全に使用できるようにしています。
当院薬剤部では患者様お一人お一人のお薬に関する質問にもお答えしています。入院患者様に関してはベッドサイドまで伺ってお話させていただくことも可能です。
どうぞお気軽に当院薬剤部にご相談ください!
こんにちは!一般病棟の介護士リーダーの古賀です。
介護士は入院患者様の身の回りの活動をサポートしていますが、中でも一番多くかかわるのが「排泄」です。さっきトイレにいったばかりなのに、また行きたいという声が多く、頻尿に悩んでいる方が多くいらっしゃることを実感します。
一般的に排尿の回数が8回以上になると「頻尿」、60歳以上で夜間に1回以上尿意で起きる場合は「夜間頻尿」と言われています。夜間頻尿で悩む方は60代以上で7~8割になるようです。みなさんはいかがですか?
夜間頻尿の原因は、加齢、泌尿器やその他の病気、生活習慣など様々です。夜間頻尿は加齢により悪化していきますので、専門科で適切な診断と治療を受けることをぜひお勧めします。
生活習慣や運動を見直すことで頻尿が改善することもありますので、一部ご紹介いたします。※医師の指示に従ってください。
1日の水分摂取量と尿量のバランスが大切
当院でも、尿量と水分摂取量を測るために排尿記録をとる場合があります。暑い日や運動して発汗がある時はその分の水分補給が必要ですが、身体が必要とする以上に水分を摂ると尿となって排出されます。また、夕方以降にアルコールやコーヒー・緑茶などのカフェイン、炭酸を多く含む飲み物を多く飲むと、尿量が増えてトイレに行きたくなりやすいので、何をどれくらい飲んでいるか確認し、調整してみるようお勧めします。
適度な運動
- 脚のむくみ解消・・・夕方以降にスクワットや散歩などを適度に行いましょう。下半身に水分がたまったままにしておくと、夜、横になって寝ているときに尿が作られて、トイレに行きたくなります。脚のむくみを解消させるなら、夜間の頻尿軽減につながります。
- 膀胱運動・・・過活動膀胱による頻尿の場合に有効な訓練です。トイレに行くのを我慢する練習です。まずは1回だけ、5分くらい我慢し1週間ほど続けます。10分、15分と我慢する時間を少しずつ伸ばします。最終的に2~3時間我慢できればOKです。
- 骨盤底筋体操・・・年齢とともに衰える骨盤底筋を鍛える運動です。椅子に座りながらでもできるので是非お試しください。
2023年は記録的な猛暑でしたが、今年の夏も昨年並みになる可能性があるようです。エアコンを設置したご家庭も多いのではないでしょうか?皆さんはどのような対策を練っておられますか?
熱中症予防の一つには、暑くなる今の時期に、事前に体を暑さに慣れさせることが大切です。汗ばむ程度の無理のない運動(ウォーキング、サイクリングなど)をできれば毎日行う、入浴時にはシャワーだけでなく湯船につかることなどが勧められています。
本格的に暑くなる前から、身体づくりや熱中症の予防に努めていきましょう。今回は、暑さ対策と自分や周りの人が熱中症の症状がある時にどうしたらよいのかご紹介いたします。
熱中症予防
- 衣服:吸汗・速乾素材や通気性のあるもの、屋外では明るい色のものを着用しましょう。屋外では帽子も着用しましょう。アイスベストや熱中症対策の作業着なども活用できます。
- 環境:高齢者は、暑さを感じにくい場合があります。暑いと感じなくても気温が高いときは、屋内では扇風機やエアコン、窓を開けるなど換気をして、室温の上昇に注意しましょう。
- 水分:脱水になると熱中症になりやすくなります。喉が渇く前、あるいは暑いところに出る前からこまめに水分を補給しましょう。
- 運動:屋外で運動する場合、運動前に水分補給をしましょう。暑さ指数に応じ、こまめな休息や水分補給をとりましょう。熱中症警戒アラートが発表された場合は、運動を中止しましょう。子どもの場合、顔が赤く、ひどく汗をかいている場合には、深部体温が上昇している可能性があります。涼しい環境に移動し休息しましょう。
熱中症の判断と応急処置
疲労や睡眠不足のとき、肥満、慢性疾患がある方、いつもより体調が悪いときも注意が必要です。暑い環境下ではこまめに休息し水分補給をとりましょう。当院の一般内科でも、熱中症の治療を行っています。体調の異変を感じたらご相談ください。
こんにちは!通所リハビリテーションを担当している理学療法士の木村です。
2024年3月15日(金)銭函市民センター体育館にて、小樽市東南部地域包括支援センター主催の「銭函地区 介護予防フェア」に講師として参加させていただきました。
今回は、「元気に暮らし続けるために自分の体を理解しよう」をテーマに、介護予防のためにご自宅でできることや運動時のポイントについてお話しさせていただきました。20数名が参加され、なんと全員が女性!!皆さん熱心に聞いていただきました。
他にも、地域の介護予防教室「なごみ会」、「すまいる」の介護予防サポーターの皆様によるリズム体操や東南部地域包括支援センター職員による体力測定などを楽しみながら体験されていました。
初めて地域の介護予防フェアに参加させていただきましたが、健康を維持したい、元気に暮らしたいと思っている高齢者の方がたくさんいらっしゃることを知れて、日ごろ通所リハビリテーションに関わらせていただいている身としても大変参考になりました。今後も、地域の皆さんの健康維持、介護予防のお手伝いができれば嬉しいです。貴重な機会を頂きありがとうございました!
運動時のポイント(個人の体力に合わせることが大切です)
- 座りっぱなしの時間を減らしましょう。
- 65歳以上の方の場合、1週間で中~高強度の有酸素性の運動を150~300分行うことがWHOで推奨されています。
中強度の例)歩行20分、庭の草むしり、早歩き、ラジオ体操、ゴルフ、卓球、自転車を15分こぐ など。
高強度の例)ジョギング10分、エアロビクス、山登り、水泳、テニス など。
- 毎日適度な運動を、時々、ちょっぴり疲れる運動を無理のない範囲で行いましょう。
自宅でできる運動の例)足踏み運動を1分間
- 低栄養は筋力低下を引き起こすので、口腔機能や栄養量などについても気を配りましょう。
児童デイサービスコパンの杜、コパンの杜北22、コパンの杜手稲前田における、2023年度の事業所評価アンケートおよび自己評価を掲載いたしました。
こちらからご覧いただけます。