こんにちは。ケア・サービス課の鎌田です。ケア・サービス課では、各種健康診断を担当しています。さて、皆さんは特定健診を受けられていますか?特定健診とは、40歳~74歳の方を対象に、生活習慣病予防のために、おもにメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健診のことです。
生活習慣病の特徴は自覚症状がないままに進行していき、症状があらわれたときには、重症化していることもあります。手遅れになる前に生活習慣の改善をはじめましょう。そのためには、まずご自身の健康状態をチェックすることが大切です。特定健診をまだされていない方は是非受けることをお勧めします。
メタボリックシンドロームとは??なぜ問題なの?!
肥満=メタボリックシンドロームではありません。内臓のまわりに脂肪がたまりすぎると、体に直接害を及ぼす物質(悪玉ホルモン)が分泌され、高血圧・脂質異常・高血糖を引き起こします。ある一定の基準を超えると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。そのまま放置すると動脈硬化を進行させてしまいます。さらに喫煙が加わるとさらに動脈硬化が悪化していきます。すると、心疾患や脳卒中などの病気を引き起こしやすくなるのです。
メタボリックシンドロームの診断基準
- 血糖:(空腹時血糖、随時血糖)100mg/dl以上または、HbA1c(NGSP値)5.6%以上
- 脂質:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl以上
- 血圧:収縮期血圧130mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上
生活改善のポイント
- 今より1日10分多く体を動かす
- よく噛んでゆっくり食べる
- 毎日、体重をはかる
毎日の生活の中で出来ることばかりですので是非実践してみてください。
当院の特定健診はご予約不要です。ただし、胃がん等他の健診ご希望の方は、ご予約をお願いしております。詳しくはこちらをご覧ください。
受付時間: 平日 9:00~11:30 13:00~16:00
2022年9月16日~9月18日、京都で開催された第56回 日本作業療法学会に当院の作業療法士が参加・発表してまいりました。
テーマ:脳卒中後の片麻痺患者が作業に麻痺手を使用するに至った心理的要因の検討(広瀬大紀、荒井英俊、古川嵩空)
内容は、脳卒中により片麻痺を呈された患者様に、入院生活の中で、どのようにリハビリに取り組まれたか、麻痺手と向き合う際の心理面の変化等についてインタビューさせていただき、障害受容の段階において転機になる要因を考察いたしました。発表の際は、時間を超えて多くの方にご質問をいただき、大変有意義な時間となりました。
本学会では、麻痺手改善のためのロボットやVRによる治療機器の体験、VRを活用した買い物訓練の報告など、新しい治験やコロナ禍で行動が制限される中で全国の作業療法士が行っている工夫や新しい治療手段について学ぶことができました。
今回の経験を当院でも取り入れ、今後も地域の方々が健康的に生活を続けられ、入院された方が望んだ生活に復帰できるよう作業療法士として邁進したいと思います。
こんにちは。臨床心理士(公認心理士)の井村です。札樽病院で臨床心理室は2020年1月に新設されました。今回は臨床心理室の仕事内容についてご紹介いたします!
臨床心理士は、病院や学校など様々な分野で活動する職業です。大きくは、①面接(カウンセリング)、②査定(アセスメント)、③地域援助、④研究の4つを主軸としています。簡単に言うと、心の問題に取り組む専門家です。札樽病院の臨床心理室では主に小児発達外来の患者さんに関わっています。
具体的には、知能検査、発達検査、認知機能検査など各種心理検査を実施します。結果は医師、リハビリ職員、患者様ご本人やご家族などと共有し、治療方針や療育方針を立てる際に活用します。また、必要に応じ、患者さんの通われている園や学校を訪問し、実際場面での様子から心理的観点で行動を評価し、関わり方の提案等を行います。
詳しくは臨床心理室のページをご覧ください。
一人部署ですが常に他部署のスタッフからたくさんのことを学んでいます。また、札幌市や小樽市の臨床心理士の仲間との勉強会や、全国の研修会に定期的に参加し、得られた知見を患者さんや他部署へ還元できるように努めています。忙しい時には分身の術を使いたくなりますが、とてもやりがいのある仕事です。
こんにちは。管理栄養士の今井です。北海道の夏がきました。本州と比較して短いとはいえ、蒸し暑い日も多いですね。このように暑いと食欲が低下してしまい、あっさりとした低エネルギーの食事を選びがちになります。そんな時こそ、お食事の内容を工夫していき夏バテを防止していきましょう!
当院では、食べることが大好きな栄養士がメニューを考え、研究熱心な調理師が腕を振るっています。夏バテを防止のするために、栄養のあるものをおいしく食べていただきたく、毎日お食事を考えています。
先日のお楽しみメニューのランチでは、「鮭ちらし寿司」「とり天」「みかんゼリー」を用意しました。酢飯に胡瓜や鮭を混ぜ、卵・とびっこを飾って、ごまや大葉の薬味をのせた「鮭ちらし寿司」はとても豪華でした。鮭は、脂がのっていて身が柔らかく、ふっくらとした銀鮭をたっぷりと使いました。
鮭ちらし寿司は1品でさまざまな栄養がとれる料理です。鮭や卵にはたんぱく質が、胡瓜や大葉にはビタミンやミネラルがたっぷり含んでいます。例えば、ご飯に焼き魚・煮物という組み合わせのような、ごはんとおかずが別々のいつものメニューだと、食欲が低下した場合になかなか箸が進まない状況がみられます。しかし、食が進まない方にも鮭ちらし寿司は好評でスムーズに完食している姿をたくさんお見かけしました。
他に、高たんぱく質の鶏むね肉の揚げ物「とり天」を付けました。普段のから揚げよりも薄く味をつけて、たれをかける大分の郷土料理です。麺類の具材に組み合わせてもおいしい料理ですよ。
デザートには「みかんゼリー」を作りました。さわやかな酸味のあるみかんゼリーの上に、さっぱりとした甘さのクリームがかわいらしく飾ってありました。個人的にも暑い日にまた食べたい1品でしたよ。患者様に「おいしい!」と言っていただけるランチとなりました。
夏メニューといえば、冷たい麺が食べたくなります。当院でも7月から冷たい麺へ変更したり、冷やし中華やざるラーメンを提供しています。麺類にすると、薬味をのせる程度で炭水化物中心の食事となりがちです。栄養がしっかり摂れる食事にするには、麺にはささみや卵をたっぷりとのせましょう。そうするとたんぱく質が一緒にとれます。胡瓜やトマト等の生野菜をいれると、さらに栄養バランスがとれます。写真は先日当院で提供した冷やし中華です。このように具材をたくさんのせてみましょう。
これからも、おいしく体のためになるお食事を考えていきます。好評だったメニューを今後も紹介してまいります!
2022年7月13日、高草木薫教授(旭川医科大学医学部 生理学講座 神経機能分野)をお招きし、感染対策に留意しながら院内研修会を行いました。例年、高草木先生には年に数回当院で講義して頂いておりましたが、コロナ禍の影響で、約2年ぶりの開催となりました。研修内容は、「脳の構造と高次脳機能」と題し、脳の機能から高次脳機能の成り立ちについて、大変わかりやすくご講義頂きました。講義の一部をご紹介させて頂きます。
皆さんは悲しい時やうれしい時に、胸が痛くなったり、ドキドキしたりすることはありませんか?「心臓」も「心」の「臓器」と書くように、「こころ」は胸にあるように感じます。
私たちは、「こころの動き=情動」を、大脳の中心部にある大脳辺縁系を用いて、無意識に身体を介して表現しています。特に言葉がなくても、相手の表情や仕草で相手の「こころの動き」を察することができます。つまり、「こころ」は、胸ではなく大脳にあるという事です。
そして大脳には左脳と右脳があり、左右差があります。言語中枢がある方を優位脳といいます。反対に劣位脳は、非言語的にコミュニケーションをとる事を得意としています。劣位脳を優位に働かせる人は、「こころの動き=情動」をうまく読み取る事ができ、コミュニケーションが円滑に行えるとの事です。
今回は、脳の働きについて具体例を用いてご講義頂きました。札樽病院では、脳機能の理解・知識を深めながら、今後も質の高い医療を提供できるように努めてまいります。
こんにちは!看護部長の須貝です。気がつけばもう夏ですね。これから暑くなるにつれコロナ感染症だけではなく、熱中症にも気をつける必要があります。熱中症は、身体から熱が放射されず体温が下がらないこと(体温上昇)、汗が出で体内の水分・塩分が不足(脱水)して体温調節のバランスが崩れると起こりやすくなります。高齢者の熱中症は、自宅で起こることが多いのも特徴です。
環境省と厚生労働省からも熱中症予防に関するリーフレットが出ていますので、ぜひ参考になさってください!(環境省、厚生労働省 令和3年6月熱中症予防×コロナ感染防止で「新しい生活様式」を健康に! ※使用許可を得ています)
予防法
- ソーシャルディスタンスを保ち、屋外ではマスクをはずせる時にはマスクをはずしましょう。
- のどが渇いていると感じなくても、こまめな水分補給を心がけましょう。
- 小さなお子さんや、高齢者がいるご家庭ではエアコンを上手に利用しましょう。
- 涼しい服装、吸汗・速乾素材の衣服・帽子を着用しましょう。
- 暑い日は決して無理をしないでください。
熱中症を疑ったときにすべきこと
- 日陰やエアコンが効いている場所に避難
- できるだけ早く体温を下げる(ベルトやネクタイなどをゆるめる、氷のうなどがあれば脇下・大腿の付け根などに当てる)
- 水分・塩分の補給
- 意識がおかしい時(症状がⅡ度・Ⅲ度のとき、自力で水分摂取ができないとき)は医療機関へ搬送する
当院ではコロナワクチン4回目接種を開始しています。感染症や熱中症を予防しながら暑い夏を乗り切りましょうね!
2022年6月11日~6月12日、第52回 北海道作業療法学会学術大会が開催され、当院の作業療法士が参加いたしました。
- 発表:古川 嵩空「プッシャー症候群と重度半側空間無視を呈した患者様に対して課題指向型アプローチを実施することで食事動作が改善した事例」
- コメンテーター:尾﨑 健吾(若手後志支部代表)「技術伝承と技術革新から考える~これからのOTのあり方とは」
- 講師:荒井 英俊(北海道作業遂行研究会代表)「生活障害を作業遂行の視点で評価してみよう」
引き続き研鑽に励み、本大会に参加、発表した経験を日々の臨床に活かしていきたいと思います。
こんにちは!札樽病院の障害者病棟介護士リーダー金原とサブリーダー山海です。
私たちの介護士の主な仕事は、患者様の介助や身の回りのお世話、看護師業務のサポートなどです。札樽病院には急性期治療を受けて回復を目指す一般病棟や、リハビリテーションが専門で自宅退院を目指す回復期リハビリテーション病棟、神経難病がある方や人工透析を受けつつ療養する障害者病棟や療養病棟・・・などそれぞれ病棟の特徴があります。介護士も、病棟によって少しずつ必要な仕事が異なりますが、大きくまとめると以下のようになります。
- 排泄介助(オムツ交換)
- 食事配膳
- 入浴介助、清拭
- 更衣
- 体位交換
- 移乗
- 環境整備
- 医療器具の洗浄
- ナースコール対応 等
障害者病棟は、神経難病の方、身体不自由の方、人工透析を受けられている方、全身管理が必要な方が入院されています。患者様の多くは、長期療養されており、病院が社会生活の場となっています。心身機能の維持や介助量軽減などの目的でリハビリテーションを実施する患者様が多く、生活リズムを整える「朝活」や、他者交流と楽しみの場である「茶話会」などを行っており、病棟や病室には活気があるのも特徴です。
私たち介護士は、患者様とのふれあい、直接的な関りやコミュニケーションを大切にしています。重症で会話のできない患者様にも介助の際に声掛けをするなど、基本に忠実な仕事を行う様に心がけております。また、看護師やリハビリスタッフとの情報共有やコミュニケーションを密に行っており、患者様へのより良い介助ができるよう切磋琢磨しています。
体力も使いますが、患者様にありがとう!の言葉や笑顔を見せてくださる時にやりがいを感じています!資格がなくても経験がなくても一緒に働く仲間を募集しています!
ぜひ、病院までお問い合わせください。
今後、介護士シリーズで身体に負担のかかりにくい介助方法や認知症の方へのかかわり方などご紹介いたします!お楽しみに!
皆さま、ゴールデンウィークは楽しく過ごせましたか?コロナウイルスの収束のメドも立たず、ご自宅でゆっくり過ごした方も多いのでしょうか。来年はまた家族や友人とお弁当を食べながらお花見をできるような日常が送れることを願って・・・
今回は地域連携部からのお知らせです。皆さま、札樽病院に「地域連携部」という部署があるのはご存知でしょうか?近年、「患者支援センター」・「相談室」など名称は違いますが、各病院に看護師や社会福祉士が所属し、患者様の「相談窓口」となっている部署があります。
「介護保険って何?」・「障害者手帳ってもらえるの?」など、誰に聞いていいかわからないことなどの「相談窓口」になっています。
全てを地域連携部の窓口でお答えできるわけではありませんが、ご相談をお伺いし、該当部署のご案内等を行っています。もし、どこに聞いたらいかわからない時は、お気軽に地域連携部の窓口にお問い合わせください!
こんにちは、診療放射線技師の川口です。診療放射線技師の主な仕事は、医師が病気を診断するために画像情報を提供する検査を行うことです。医師の指示の下で、X線検査や、CT撮影などの放射線を用いる撮影装置を扱うほか、MRIや超音波装置などの放射線を用いない機器を操作することもあります。さらに診療に携わる人たちの放射線被ばく線量の管理や放射線使用施設、装置などの安全管理などを行っています。
主な検査内容
- X線検査:体の中を通り抜ける性質があるX線を使って患部を画像化する検査で心臓や肺、腹部、骨などの検査に利用されます。患部を見逃さないよう、正しい撮影位置を決めるのも重要な仕事の一つです。
- CT検査:X線を使って体を輪切りにした画像や、3D(立体的な)画像を作ったりする検査です。頭など全身の検査で用いられ、コンピュータ解析により細かい情報を得ることができます。
- MRI検査:放射線を使用せず、強力な磁石を使って体のあらゆる方向の断面を撮影し、体の状態を見る検査です。患者様は巨大な筒状の装置に寝台ごと入って行うため不安感を取り除くことも大切です。
- 超音波検査:放射線を使用せず、人には聞こえない音波を体に当てて戻ってくる反射波(エコー)によって体の状態を見る検査です。肝臓や腎臓などの腹部の臓器や心臓、血管などの検査を行うことができます。
この他にも、X線TV(バリウムなど)、マンモグラフィー(乳房撮影)、骨密度測定、バス検診などを行っています。