2019年6月28日~29日、大分県で開催された第20回日本言語聴覚学会に当院の言語聴覚士が参加してきました。
「小児のお子さんの構音障害に対する新しいアプローチの方法を学んできました。当院でも取り入れていきたいと思います。また、地域社会で一人ひとりのお子さんを支援していく方法も学ぶことができました。他機関であっても、密に連携をとり、医療・教育・福祉の全てにおいて期間を開けずに連携をとる方法は大変勉強になりました。保護者支援の方法として、セラピストが専門家としてどうあるべきか、保護者がどのような支援を求めているかを具体的にご講演いただき、保護者に寄り添い、安心感を与えられるよう生かしていきたいと思います。」
6月22日~23日、第70回北海道理学療法士学術大会で理学療法士の太田絵梨が口述発表をいたしました。テーマは「両大腿切断後、両義足装着にて移乗動作を獲得した一症例」で、症例が少ない両大腿を切断された患者さんへの関わりを報告いたしました。
「臨床家としての自分の考えをより多くの方に発信出来る貴重な機会であり、学び多い2日間でした。今後も治療に励んでいきたいと思います。」
初夏を感じさせる温かさの6月8日(土)、第2回銭函リハビリテーション学校を開催しました。今回は43名のご参加がありました。薬剤師による「骨折予防」の講演と「健康に暮らすために」をテーマにグループワークを行いました。
骨折予防の講義では、「骨粗しょう症ってどんな病気?」「骨粗しょう症の予防」「骨粗しょう症の治療」についてお話をさせていただき、最後に小テストをしました。骨粗しょう症は、骨がスカスカになって弱くなる病気で、特に高齢の女性に多いそうです。予防していきたいですね。骨を丈夫にするには、カルシウムを摂るとともに運動と日光浴も重要です。骨粗しょう症のお薬についてもご紹介いたしました。
グループワークでは、皆さんが健康に生活するために、どの程度活動しているのか、遠くまで出かけるのか、役割は何か、気を遣っていることは何かなど、話し合っていただきました。さすが!健康教室に参加されている皆さんは、いろいろな活動に参加されておられますね!
来月は7月13日(土)、テーマは泌尿器科の田付医師による講義とリハビリスタッフによる「体操」です。ぜひご参加ください。お待ちしています!
2019年6月8日~6月9日、第50回北海道作業療法学会学術大会・第8回北海道作業療法士研修大会が開催され、当院の作業療法士がポスター発表をしてきました。
荒井英俊が「脳損傷後の麻痺側上肢に生じる浮腫に対する Elecric Muscle Stimulation の効果 」について、増子晴香が「気づき・空間認識に障害のある症例へのADLに焦点を当てた段階的介入について 」というテーマで発表してまいりました。
日本作業療法士協会、北海道作業療法士協会の会長の講演もあり、これからのリハビリを行うにあたって重要なことを知ることができ、大変有意義なものでした。また、演題発表について参加者の方と議論を交わすことができました。本大会に参加、発表した経験を日々の臨床に活かしていきたいと思います。
2019年6月8日、奈良県畿央大学で開催された「ニューロリハビリテーションセミナー」に理学療法士が参加してきました。
今回のセミナーは、基本的な脳神経学から注意、歩行、感覚、運動学習、発達などのメカニズムを解説していました。海外の文献を主体とした最新の知見を学べたため、運動効果に対してより根拠のある内容を日頃の治療で実践していきたいと思います。
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「神経の病気と運転免許」はその1が「てんかんと運転免許」でしたが、今回はその2として「認知症と運転免許」です。
平成29年3月の道路交通法改正により、以下が決まりました。
1)70歳以上75歳未満の運転免許更新を希望する高齢者は、「合理化講習」(運転適性検査30分、双方向型講義30分、実車指導60分の合計2時間)を受講します。
2)満75歳以上の高齢者は、免許更新時に「認知機能検査」を受け、その成績から3つに分類されます。
①「記憶力・判断力が低くなっている者(第1分類:得点49点未満)」
②「記憶力・判断力が少し低くなっている者(第2分類:得点49点以上76点未満)」
③「記憶力・判断力に心配のない者(第3分類:得点76点以上)」
この結果から、
① 「第1分類」の方は「高度化講習(「合理化講習」に60分の個別指導が加わり合計3時間)」を受講し、後日「臨時適性検査」を受けるか、または主治医の診断書の提出が必要になります。
「臨時適性検査」や医師による診断書から認知症と診断された場合は、運転免許の取り消し、または停止になります。
② 「第2分類」の方は、上記「高度化講習」の受講が義務付けられます。
③ 「第3分類」の方は、上記「合理化講習」を受け運転免許が継続されます。
3) 75歳以上の運転免許を持っている方が、「認知機能が低下した場合に行われやすい軽微な違反行為(信号無視など指定された18行為)をした場合には、「臨時認知機能検査」を受けなければなりません。
その結果が第1分類であった場合は、上記の「臨時適性検査」を受けるか、主治医の診断書の提出が求められ、それらの結果、認知症と診断された場合は、運転免許の取り消し、または停止となります。
令和元年を迎えた5月11日(土)、第1回目銭函リハビリテーション学校が開催されました。開催から3年目となった今年度の幕開けは、昨年度の健康教室の報告と体力測定会を行いました。
昨年度は新しい試みとして万歩計を皆様にお配りし、日々の歩数を測定していただきました。ご自身が毎日どのくらい身体を動かしているかを知っていただく良い機会になったのではないかと思います。厚生労働省は65歳以上の方に対し、男性が7000歩、女性が6000歩と介護予防における1日の歩数目標を掲げていますが、参加者のうち4名がその目標へ達していたという結果でした。
銭函リハビリテーション学校では今年度も「万歩計チェック」は継続するのに合わせ、健康チェックや健康増進に関わる講演、体操など皆さんの健康維持に少しでもお手伝いできるよう、当院多職種で様々な内容を企画していきます。同じ地域で暮らす仲間として、毎月元気にお会いできることを楽しみにしています。
来月は6月8日(土)、テーマは「骨折予防」です。ぜひ、ご参加ください!お待ちしています。
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自動車運転には、持続する一定レベル以上の注意機能、認知機能、判断力、運動機能が必要です。
そのため神経の病気のため運転が禁止されたり、制限が設けられたりする場合があります。
神経の病気のなかでは、近年、てんかんや認知症の患者さんによる交通事故が注目されるようになり、道路交通法において両疾患での運転免許所持についての改正が行われています。
この「ミニ知識」で、両疾患における自動車免許の扱いについて概要を示しますが、2回に分けて、今回は「てんかん」について、次回は「認知症」について説明させていただきます。
てんかん(平成14年6月 道路交通法の改正があり、以下のように決められました。)
1) てんかんのある人が運転免許を取得するためには、「運転に支障するおそれのある発作が2年間ないこと」が条件です。
薬の服用の有無は関係ありません。
2) なお、上記の条件のもとで、運転に支障するおそれのない発作(単純部分発作など)がある場合には1年間以上、また睡眠中に限定された発作がある場合には2年間以上経過観察したうえで、今後、症状悪化のおそれがないと判断された場合には取得可能です。
3) てんかんのある人は大型免許と第2種免許は取得できません。
次回、第13回は「神経の病気と運転免許(その2 認知症)」です。
2月9日(土)、平成30年度最後となる第10回銭函リハビリテーション学校を開催しました。
今年度の締めくくりは、昨年に引き続き、銭函連合町会役員の方々による修了式から始まりました。参加者全員に修学証書が授与され、全10回を振り返る機会となりました。
修了式後は体力テストを実施し、2月の結果と比較して頂きました。どこが弱いのか、苦手なのか、ご自身の体について知っておく機会になっていればうれしいです。
今年度は、「毎日歩いて東京を目指そう」というチャレンジ企画が目玉でした。毎日約7000歩歩かなければゴールは難しいこの企画、見事東京へたどり着いた方が4名いらっしゃいました。介護予防には毎日約5000歩歩くことが推奨されています。ぜひ見習っていきましょう!!
銭函リハビリテーション学校は来年度もまた5月から開催する予定です。皆さんのご参加をお待ちしています。
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読んで字のごとく、体の中の多系統が萎縮してその部の機能低下が現れる病気ですが、さて多系統とは何でしょう。
人体には、消化器系、循環器系、泌尿器系など様々な系統がありますがこの「多系統萎縮症」は神経系に限って使われ、神経系の内で小脳系(小脳症状)、錐体外路系(錐体外路症状、またはパーキンソン症状とも言います)、自律神経系(自律神経症状)の3系統が障害される病気のことを言い、人体の他の系の障害では使いません。
初期には、小脳系、錐体外路系、自律神経系のどれか1系統しか障害されていないように見えても、進行するとともに程度の差はあっても3つの系の全てが障害されてきます。
障害される系ごとの症状は以下の通りです。
① 小脳症状:歩行時ふらつき、手足のコントロール不良、言語障害、眼球運動障害など。
② 錐体外路症状:体が硬くなる、体の動きが鈍くなる、手足が振るえるなど。
パーキンソン病と一見似ている面があり、パーキンソン症状とも呼ばれます。
③ 自律神経症状:立ちくらみ(ひどくなると頭を上げただけで意識消失)、排尿障害、便秘・下痢など。
認知機能は比較的保たれることが多いが様々な程度に低下する場合もあります。
原因はなお不明な部分が多く神経組織が変化を受ける「神経変性疾患」の一つです。
神経変性疾患の代表はパーキンソン病で1,000人に約1人いますが、それよりははるかに少なく、人口10万人当たり13人とされます。
次回、第12回は「てんかん・認知症と運転免許」です。