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2025.03.18 UP
「エコー下穿刺」~穿刺ミスゼロを目指した人工透析部の取り組み

こんにちは、人工透析部・臨床工学技士の柴田です。私たち人工透析部は長生きできるように安全で安心していただける優しい透析治療を提供できるように努め、穿刺ミスを減らし、穿刺時の痛みを軽減することができるような取り組みをしています。
 2024年度は「穿刺ミスゼロを目指して!」を目標に、超音波診断装置を用いた「エコーガイド下穿刺(以下、エコー下穿刺)」を始めましたのでご紹介したいと思います。

エコー下穿刺導入の取り組み
*エコー下穿刺に使用する超音波診断装置

 

 

 

 

 

 

GE Health Care社のVscan Air CLを導入しました。(図1)

ワイヤレスのエコーとiPadを連携させ、血管をスキャンしながら的確に穿刺できるようにしています。

*スタッフの穿刺技術向上

 バスキュラーアクセスチーム(以下、VAチーム)を中心にシャントに関する知識や、穿刺の仕組みについて、エコー下穿刺を行うために必要となる基礎知識を学ぶ勉強会を行っています。エコーの機器の取り扱いやエコー下穿刺の手技については、「血管モデル」と呼ばれる様々な患者さまの血管を想定して作られた模型を用いて練習を行います。(図2)模型を用いた練習を何度も繰り返し行い、手技が定着したとVAチームが判断した後、VAチームが立ちあいのもと、実際に患者さまにエコー下穿刺を行います。エコー下穿刺を実施した後は、手技の上達に向けた改善点についてフィードバックを行っています。

*エコー下穿刺を開始して

 2024年度の穿刺ミスは現時点(2025.2月)で2023年度の1.4%から0.85%まで減少しています。エコー下穿刺を導入し、穿刺ミスはどんどん減少しております。穿刺ミスを減少させることは、患者さまの穿刺による苦痛を軽減させるだけではなく、シャントを長持ちさせることにも繋がるので、「穿刺ミスゼロ」を目標に今後は全スタッフがエコー下穿刺をできるような体制作りに取り組んでいきたいと思います。

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